公開と更新
ホームページが作成できたら、さっそくインターネット上に公開しましょう。サイトの公開(最初のアップロード)を行います。公開後の更新作業では、書き換えたファイルを指定して転送が行えます。転送自体は簡単なので、更新を続けてホームページが充実するように頑張りましょう。
※アップロードとは端末から中心側のコンピュータへネットワークを介して、データを送ることです
サイトマップ風に項目をまとめてみました。公開や更新作業について見てみましょう。
◎公開
- FTPクライアントソフト
- 公開
サイトの新規作成
・サイトを作成
・サイトを確認 - サイト転送の新規作成
・転送設定項目
・転送設定の詳細設定
・新しい接続設定ができたか。確認します
・転送設定がうまくいかない場合 - サイトの公開
◎更新作業
- サイト構成を確認する
- 更新用コンテンツを用意
- HTMLファイルをビルダーで編集
・「ファイル」を開く
・編集します
文字を入力してみよう
改行してみましょう
リストの挿入
リンクを設定する
編集したページを保存する - ファイル転送
・注意点 - ブラウザで確認
◎アップロードの失敗
- 転送中にエラーメッセージが表示される
- 転送完了後にホームページが正しく表示されない
- 転送のトラブル時に確認してください
- ケース1 FTPサーバのデータを使って復元
- ケース2 「~.bak 」ファイルを使って復元
- ケース3 外部ストレージのホームページ専用フォルダのコピーから復元
公開
ホームページを公開します。公開とは特定の人に限定せず広く一般の人々が閲覧できることです。
FTPクライアントソフト
ホームページを公開するための、プロバイダーなどのサーバにファイル転送する仕組みを「FTP」といいます。FTPとは、インターネットなどのネットワークを経由して2台のコンピュータ同士がファイルをやりとりする仕組みです。専用ソフトが必要です。「FTTTP」が定評があるソフトとして知られています。当ホームページではビルダー付属の転送ソフトを使って転送します。
※FTPはFile Transfer Protocolの略です
ビルダーの転送には、初めて公開する時にサイト単位で転送する 「サイト転送」と、更新時に書き換えたファイルのみを転送する「ファイル転送」の二通りがあります。混同しないで、使い分けてください。下図はビルダーの各転送ツールの選択画面です。
公開
ビルダーの転送機能が使用できるように、転送に関する設定を行います。
サイトの新規作成
転送の設定に先立ち、サイトの新規作成を行います。プロバイダーなどにホームページの開設を申請すると、所有するサーバにあなたのホームページ用のファイルを置く場所(フォルダ)を確保してくれます。この場所が本来の「サイト」です。ビルダーではパソコン上に仮想の「サイト」を作る機能があり、ホームページを1つのまとまりとして管理するようになっています。パソコン上にサイトを作っておくと、次のことができるようになります。FTPソフトに比べ、親切であり、面倒な点です。
- サイト内のリンク状態が一目で分かる
- サイト内の名前や場所を変更した場合に、リンク情報が自動的に更新される
- サイトを構成しているファイルを一括転送でき、二回目の転送からは、更新されたファイルだけを転送できる
サイトを作成
サイトを作成するには、[メニューバー]→[サイト]」→[サイトの新規作成]をクリックします。サイト新規作成]」ダイアログボックスが表示されます。注意する点は、トップページの名前を設定することとホームページのファイルを保存する場所を把握することです。 ビジュアルサイトビューを閉じるには、かんたんナビバーの閉じる×(閉じるアイコン)をクリックして閉じます。
サイトを確認
サイトができているか、確認します。サイト一覧([メニューバー]→[サイト]」→[サイト一覧]をクリック)に、作成したサイトがあれば「OK」です。
※かんたんナビバーの[サイトの確認」をクリックすると「サイトの確認ダイアログ」が表示され、「既存のサイト」を選択後、[完了]をクリックするとサイト情報の更新が行われます
サイト転送の新規作成
転送に関する最初の設定を新規作成と呼びます。転送設定名を入力した後、設定に必要な項目を入力します。[メニューバー]→[サイト]→[転送設定]→[サイト転送の新規作成]をクリックします。「ファイル転送」ダイアログが表示されます。下図は転送に必要な項目のうちの「基本設定」タブの入力画面です。
※サイト作成時にも引き続いて、転送設定することができます
転送設定項目
新たに作る転送設定名を入力し、引き続き、転送に必要な情報を入力します。
ファイル転送ダイアログにプロバイダ名やプロバイダ等から通知された転送に必要な情報を入力します。設定項目の初期フォルダ名は、プロバイダの指示に従います。下記は入力例です。
設定項目 | コメント | FC2ホームページ(無料) | さくらインターネット(有料) |
転送設定名 | 任意の名前 | FC2 | さくら |
プロバイダの選択 | プルダウンメニュー | FC2ホームページ | その他 |
FTPサーバ名 | 初期ドメイン名等 | example.web.fc2.com | example.sakura.ne.jp |
FTPアカウント名 | 同上サブドメイン部等 | example | example |
FTPパスワード | サーバパスワード | ******** | ******** |
サーバの初期フォルダ | 指示に従います | 空白(なにもしない) | www |
※FC2ホームページ利用時には IDの登録が必要です
※さくらインターネットの利用は、仮契約(契約)が必要です
転送設定の詳細設定
転送設定の詳細設定タブを選択、パッシブ(PASSIVE)モードにチェックが入っているか確認します。
通常はチェックが入っていますがこの状態でFTPサーバーに接続できない場合、チェックをはずして試しください。完了をクリックしてエラーメッセージが表示されなければ、接続設定の完了です。
※パッシブモードとは、ルーターなどの機器やLAN環境で、FTP接続を利用可能にする設定です。
新しい接続設定ができたか、確認します
[メニューバー]→[サイト]→[転送設定]→[転送設定]をクリックすると、転送設定ダイアログに先ほど設定した接続名があれば「OK」です。なお、このダイアログからは転送設定の確認と変更、削除もできます。
※このとき「保存してないページがあれば・・・」のメッセージがでたら、編集中のページ(HTMLファイル)を保存します
転送設定がうまくいかない場合
- 転送設定を新規作成しても、転送設定の一覧に追加されない
- 転送設定がすべてなくなった
- 作成していたサイトがサイトの一覧からすべてなくなった
上記のように、転送設定が無くなったらサイト管理情報をリセットしてから、サイトと転送設定を再作成してみます。いったんビルダーを終了し、Windows7の[スタート]ボタンから、[すべてのプログラム]→[ビルダーVer]→[メンテナンス]→[設定情報のリセット]を選択し,
[サイト管理情報のリセット]を「ON」し、「OK」をクリックします。
サイトの公開
作成したホームページデータをFTPサーバに転送します。ビルダーでサイトの公開をするには、ビジュアルサイトビューが開いた状態でおこなわないます。編集中のファイルがある場合、ファイルを保存して更新するよう求められるので、ファイルを上書き保存したのち、サイトの公開をします。※ビジュアルサイトビューが表示されるのは、サイトが開いている状態ということです
- [かんたんナビバー]→[サイトの公開]ををクリックし、と「サイトの確認」ダイアログボックスを表示します。このとき、
「保存してないページが・・・」のメーセージがでたら上書き保存します。
「トップページが・・・」のメッセージがでたら、作業中のページを終了し、「index.html]を開き直します - 転送したいサイト名を選択し「完了」をクリックすると、サイト情報の更新がおこなわれます。運悪く転送設定が消失していたら、再度転送設定を行います
- 「サイトの公開」ダイヤログの▼をクリックし、利用する転送設定を選択して、[転送]ボタンを押します
- 「ファイルの転送が完了しました」のメッセーじがでたら「公開サイトを開く」をクリックします
- 「サイトのURLが設定されていません。設定してください」のメッセージがでたら、サイトのURLを入力します
- 「XMLサイトマップ「」ダイアログが開いたら、を登録する検索エンジンを選択し、[登録ページを開く] ボタンをクリックします。登録しない場合は [閉じる] ボタンをクリックします
- ブラウザが立ちあがり、ホームページが確認できたら完了です
更新作業
前任者の段階で既にホームページが作成され、FTP接続設定も完了しており、サイトの公開が終わっていると想定しての記事です。今まで「ホームページ」に無縁だった方、新たに「ホームページの更新」に携わるようになった方はここからお読みください。
更新業務を定型化することで、ホームページの勉強をすることなく更新作業が完了します。ビルダーの画面構成や使い方の説明等は、既存のページの記事内容から、「更新作業」用に抜粋、修正と加筆しました。時間が取れる時に、最初から目を通していただけたら、より分かり易いと思います。
ビルダーの基本画面を覚えておきましょう
ビルダーを起動すると、下記のようなメイン画面(「スタンダード画面」)が表示されます。 ビルダーを使う前に、操作系の名称を覚えておきましょう。
(下図は、「ページ/ソース」タブの編集領域が表示された状態です)
- タイトルバーは、開いているファイル名とページタイトルを表示します
- メニューバーは。プルダウンメニューから選択し、命令を実行します
- (かんたん)ナビバーはよく使う機能がボタン表示されます
- ツールバーはメニューバーの命令のうちよく使う命令をボタン化しています
- タブは編集画面やプレビュー画面等の切り替えます
- ナビメニューは文字や画像、表などを挿入するメニューです
- ビュー(右横)には編集や確認作業に必要な機能がならんでいます
動作モード、編集スタイルとホームページ・ビルダーSP
ビルダーには使う人の好みや技量に応じ、複数の動作モードや、編集スタイルが用意されています。
◎動作モード
白紙のページを新規作成するときに選べる2つの動作モードがあります。制限事項が少ない「標準 モード」がお勧めです。
- 「標準モード」は、操作方法がワープロに似ています。文字や画像を入力すると、基本的にはページの左揃えに配置されます。
- 「どこでも配置モード」は、操作方法が作図・描画ソフトに似ています。文字や画像をページ上の好きな場所に配置できます。また、画像と文字を重ね合わせることもできますが、自由度が少なく、一部のブラウザ表示がおかしい等でお勧めしません。Ver.6以降に採用されています
◎編集スタイル
3つの編集スタイルがあります。「中庸を良し」として、「スタンダード(標準)」モードがお勧めです。
それぞれの編集スタイルによって、サイト表示時、ページ表示時の画面の形式だけでなく、表示さ れるツールバーまで、変わってしまいます.使いやすいモードに切り替えて使います。
モード切り替えは下図のように[メニューバー]→[表示]→[編集スタイルの切り替え]で行います。
- 「かんたん」モードは、ページ編集タブとプレビュータブからなります。
- 「スタンダード」モードは、HTMLソース画面とページ/ソースタブが追加されます。
- 「エディターズ」モードは、編集画面・ソース表示画面とも幅広く使えるよう表示が少ないです
◎「ホームページ・ビルダー19 SP」
ビルダー19 から追加されたSPは、予め用意されたテンプレートを選択し、そこに肉付けしていく形でホームページを作り上げるので、洗練されたデザインのホームページを少ない手間で作り上げることができますがも自由度が少なのでお勧めしません。従来のビルダーは、「ホームページ・ビルダー19 クラッシック」 として継承されています。
サイト構成を理解する
最初に更新するホームページのサイト構造を把握しておきます。ホームページは、いくつかのグループに枝分かれした階層設定になっています。ホームページを構成するHTMLファイルは、更新頻度によっても分類することも可能です。年度当初には、サイト構成を見直し、サイトの更新をしましょう。
(例)
下図は、ある中学校のホープページの構成図ですが、更新頻度で分類してみました
◎毎月(もしくは随時)更新する頻度が高いページ
- index.html(更新履歴一覧)
- letter.html(お便りのページ)
- PTA/index.htnl(更新履歴一覧)
- PTA/menu03(活動紹介)
〇新学期(もしくは新年度)スタート時に見直すべきページ
- aboutschool.html
- student.html
●ほぼ、見直しの必要のないページ
- acsess.html
ビルダーでは、「サイトの確認」で開いた画面を、「ビジュアルサイトビュー」といいます。サイトの構成とリンクの状態を確認できます。サイトビューを使いこなせれば、便利になります。
※リンクが正しく設定されていないファイルがある場合は、リンク元やリンク先のアイコン×が表示されています
更新用コンテンツを用意します
新しいお知らせや公開したいことができたら、更新用データを準備します(してもらいます)。複数の部門別担当者がいる場合、更新作業の運用ルールを定め、更新用データの引き継ぎが円滑にできるように協力を求めます。「共有フォルダが」があれば、なにかと便利です。(案)として
- PDFファイルとしてもらう
- ワード,エクセル,一太郎ファイルとしてもらう(ビルダー上でにコピペもできますし、PDFファイル変換もできます)
- 複雑な変更は、ホームページを印刷して手書き修正(朱書きで削除と修正、加筆)してもらう
HTMLファイルをビルダーで編集します
既存のHTMLファイルをビルダーで開くと、編集(書き換え)が可能になります。
「ファイル」を開く
更新するHTMLファイルを開きます。ビルダーでHTMLファイルを開くには、以下の方法があります。
・ナビバーの[ページを開く]ボタンをクリックすると「開く」ダイアログボックスが表示されます
・[メニューバー](下図赤丸)→[ファイル]→[開く]をクリックすると、同上ダイアログが表示されます
・Windowsのエクスプローラーから ビルダーのページ編集画面にHTMLをドラッグ&ドロップ
・同様にエクスプローラーからデスクトップ上のビルダーアイコンにHTMLをドラッグ&ドロップ
ビルダーで編集したい既存ページを開くと「ネットワーク上のファイル参照」ダイアログが表示されることがあります。これは開こうとするページがPC内のファイルではなくインターネット上のファイルを参照しているからです。具体的には直リンクを貼ったり、カウンター画像やアクセス解析のHTMLタグにhttp:// ~で表示させるような指定がある場合に出ます。「する」か「しない」のどちらかを選択して次に進みます。「ネットワーク参照・・・」の表示がでない場合は以下の対応は、不要です。
メッセージを表示したくない場合、[メニューバー]→「ツール」-「オプション」→「ネットワーク」タブ中の「ネットワーク上の・・・」のプルダウンメニューを「読み込まずに参照しない」に変更します。
編集します
更新するHTMLファイルを開けたら、いよいよ編集作業をおこないます。
・ホームページの「作成」や「編集」は「ページ編集」や「「ページ/ソース」画面で行います
・ホームページの作成や編集作業が終わり、「名前をつけて保存」や「上書き保存」する前には 「プレビュー画面」で作業が「正しく行われているか、どうか?」を確認してを保存します。
ある中学校の「index.html」のINFOMATION欄の更新履歴を変更し、「お便り」「leteer.html」の「一年生のお便り」を追加し、リンクを貼るところです
文字を入力してみよう
「更新内容」が同一なものがすでに用意されていれば、「更新年月日」のみを直接変更します。
更新年月日にカーソルを移動し、「delate」キーで数字を削除してキーボードで文字を入力します。 文字の周囲に表示されているピンクの□枠は「フォーカス枠」と呼ばれ、その要素にフォーカスが当たっている(操作の対象になっている)ことを示します。
改行してみましょう
「更新内容」が同一なものが用意されていない場合は、入力行を追加して「更新年月日」と「更新内容を記入します。INFOMATION欄の改行したい所にカーソルを移動して、Enterキー(reternキー、改行キー)を押します。改行で、カーソル位置が下がり、新しいフォーカス枠(赤枠)」「も下がりました。上記に習って、「更新月日」と「更新内容」を入力します
※改行ではなく、空白の行を入れて一行分下げるにはShiftキーを押しながらEnterキーを押します
リストの挿入と編集
リストはホームページの要素の1つで、箇条書きの文書を挿入するときによく使います。リストの挿入は、左のナビメニューの「リストの挿入」ボタンから(もしくは[メニューバー]→[挿入]→[リスト]リストを作成します。
編集時、選択した部分がリストはどうかは、かんたんナビバーの「リストの編集」ボタンの有無でわかります。同ボタンからリスクの複製、削除、移動ができます。リストマークの変更はリスト選択状態で右クリック(ショートカットメニュー)し、「スタイルの設定」画面から「リスト」タブを選択し、リストマークにしたい画像(無しも)が選択できます。
リンクを設定する
リンクとは、ぺ-ジ内の文字や画像をクリックすると、別の場所にジャンプする仕組みです。リンクを貼りたい文字列をドラッグし、右クリックメニュー(ショートカット)から[リンクの挿入]を選択します。「属性」ダイアログが表示されるので「リンク」タブにリンク先ファイルを指定します。
左のナビメニューの「リンクの挿入」ボタンをクリックすると、ページやURLへのリンクを作成できるほか、ラベルを作成したり、ラベルへのリンクが作成できます。
※ページ内でリンクする場合や、他のページ内のラベルへリンクする場合には、そのリンク先の目印としてラベルを付ける必要があります。リンクタグに「name=""」という属性を追加して記述します
アルバムを更新する
アルバム形式のホームページについて作成方法と編集方法を見ておきましょう。実際の更新作業でもよく使う技術だと思います。ビルダーのアルバム機能を使うと、手間をかけずにアルバムページを作成することができます。アルバムにはコメントや文章を入れることもできるので、写真や文章の入れ替えで更新ができます。
作成されるアルバムは表のデータです。従って行や列の操作、罫線の変更などの調整ができます。
◎作成手順
- ナビメニューから「写真や画像の挿入」ボタンからアルバム形式をクリックします
- 使用する写真を選択する
- アルバムのスタイルを選択する
- 画像の大きさと位置を指定する
スクロールする文字(MARQUEE(マーキー)タグ)の挿入方法
実際の更新作業で緊急時に使う技術だと思います。マーキー タグを使い、文字を左右や上下にスクロールさせることができます。[メニューバー]から[挿入]→[その他]→[マーキー]を選択します。「属性」ダイアログが表示されるので、ログに従います。
マーキーにサイズ、色、書体を設定するには、マーキーに設定した文字の上でマウスをダブルクリックして、文字を反転させます。 [メニューバー]から[書式]→[フォント]を選択すると、「フォント」ダイアログが表示されます。[サイズ]、[色]、[書体]
を設定します。
編集したページを保存する
ページを編集したら上書き保存します。※ページ編集時に、タイトルバーに表示されていた後ろの「*」は、上書き保存すると消えます
「正しくないパス名が指定されています」というエラーが出て、ファイルの上書き保存ができない場合は、フォルダ上部のメニューからプレビューウィンドウを非表示にしてください。ビルダー以外でファイルを見られているから変更を保存することはできないといったエラーです。
サイト公開
転送設定がすでに終わっていると、いよいよ「サイトの転送」をします。サイトを開いている状態で、かつファイルがすべて保存された状態である必要があります。かんたんナビバーの「サイトの公開」を選択し、「サイトの公開」ダイアログに従います。具体的には以下の手順となります。
ファイル転送
ビルダー付属のFTPツール(ファイル転送ツール)を使ってファイル転送します。[ メニューバー]→ [ツール]→[ファイル転送ツールの起動]を選択すると、ファイル転送ウィンドウが開きます。「接続」ボタン(図では切断ボタンになっている)をクリックすると下図の状態になります。
インターネット接続ができていて、転送設定が正しければ、右側にサーバ側のホームディレクトリ名とアップロード済みのファイルやディレクトリの一覧が表示されます。マイコンピュータ側にあるアップロードしたいファイルを選択した後に「斜め右矢印」ボタン(赤丸)ボタンをクリックします。転送が終わるとサーバ側の状態が更新されます。
※ディレクトリとは、プロバイダやレンタルサーバのOSに使われるUNIX系OSの言葉でフォルダに相当します
FTPツール(ビルダー付属のFTPツールを含め)を使うと、「サイト転送ツール」では見ることができなかったサーバ側の現在アップロードされているファイルやディレクトリの一覧を確認したり、サーバーのファイル変更(削除や変更)を加えることができます。サイトに関するトラブルが発生するようなら付属のFTPツールだけで転送可能です。
注意点
◎FTPツールでディレクトリごとアップロードする際には少し注意が必要です。
アップロードすディレクトリ内に、サーバ側に必要のないファイル(.mif、.bakなど)がある場合もそのままアップロードしてしまいます。 間違えてアップロードしてしまった場合は、後で削除するしかないので気をつけて下さい。
※.mifとは「ウェブアートデザイナー」で、作業領域全体を再度編集できる形式で保存されたファイルの拡張子
※.bakとは、アプリケージョン(ビルダー)が自動で作成・保管するバックアップファイルに付く拡張子
◎HTMLファイルを更新(書き換え)して、転送する場合、リンクで紐づけた新しい画像やファイルも転送対象にしなければ、ブラウザ上で正しく表示されたり、動作できません。紐付け対象が多い場合には、サイト転送のほうが、有利かも知れません。
ブラウザで確認します
転送後、サイト情報を更新したのにブラウザ上に反映されない場合がけっこうな頻度であります。パソコンには、一度閲覧したページをパソコン上に保存し、次に開く際のスピードを早くするキャッシュという仕組みがあります。サイトの確認をする際は、ブラウザの操作で最新の情報に更新します。
キャッシュを無視して強制的に再読み込みするを強制リロード(またはスーパーリロード)を行います。IE(Internet Explorer)では、ホームページにアクセスした状態で更新ボタン+[F5]キー、または[Ctrl]+[F5]キーを押下します。更新できていないとお叱りを受ける最大の原因です。再読み込みをお願いしてください。
アップロードの失敗
転送時にエラーメッセージが表示されたり、転送完了後にホームページが正しく表示されない場合の原因と対策をビルダー付属の小冊子「ホームページビルダー18入門編」から抜粋しました。
転送中にエラーメッセージが表示される
転送中にエラーメッセージが表示される原因として、転送設定に誤りがある場合や、ファイル名に半角英数字以外の文字が含まれている場合が考えられますエラーメッセージの例
- 「FTPアカウントまたはFTPパスワードが正しくありません」
- 「サーバーがみつかりません」
- 転送先フォルダが存在しません
- 「転送先フォルダに、日本語や全角文字などサーバーによっては処理できない文字が含まれています」
- 「ファイル/xxx,htmlの転送中にエラーが発生しました」
- そのほかのエラーが表示されている
転送完了後にホームページが正しく表示されない
ホームページの転送は正常に終了したが、転送先でホームページが画像が表示されない場合があります。
- 転送内容がブラウザに表示されない
- トップページが表示されない
- トップページ以外のページが表示されない
- 画像が表示されない
- ページのレイアウトが崩れている
!転送中や転送後にエラーメッセージ時に確認してください
上記のように、転送中や転送後にエラーメッセージが表示され、転送に失敗した場合、ひとつずつ原因を探して対処します。
- 転送設定を確認する
プロバイダー等の契約時や会員登録時に転送設定に必要な情報(FTPサーバ名、FTPアカウント、FTPパスワード等)が提供されますので、再確認してください。入力に自信がなければコピペも有効です。
※情報の提供は、確認(お知らせ)メールや、サービス提供サイト内に提示されます - 転送先フォルダを確認する
プロバイダーやサーバレンタルがホームページを転送する場所として指定するフォルダです。各サービス会社毎に、指定場所が異なりますので、通知された指示に従います
(例)public_htmlにデータを置くよう指示された場合、転送先フォルダはpublic_htmlです - ファイル名が半角英数字か確認する
ホームページで使うフォルダ名やファイル名が、次のように付けられているか確認します
・半角の英数字を使っている
・小文字で統一されている
・全角英数字、日本語、半角カタカナ、全角/半角スペース、「!」「?」などの特殊記号を使っていない - サーバーの空き容量を超えて転送していないか確認する
- パッシブモードが有効になっているか、確認する
ADSLや光ファイバー、CATVなどの常時接続の回線やルーターを使って転送する場合、パッシブモード(defaul)で接続する必要がある場合があります。 - ウイルスチェックソフトの影響を確認する
ウイルスチェックソフトがインストールされている場合、セキュリティー面を考慮して外部との接続が制限される場合があります。確認方法や設定方法はソフトメーカーに確認してください。
※同様にルーターやモデムの(セキュリティ)設定が原因の場合があります。 - ブラウザに指定したホームページのアドレス(URL)を確認する
- ブラウザの更新内容を確認する
ブラウザの一時ファイル(キャッシュ)に以前に閲覧した情報が残っていて、過去の内容を表示していることがあります。ブラウザの表示内容を更新してください。勘違いが一番の原因です。
※キャッシュとは2度目以降の表示を速くするため、使用頻度の高いデータを一時的に保存する仕組みです
- スーパーリロード (強制再読み込み)/」IEの場合Ctrl+F5(またはCtrl+更新ボタン)
Safariの場合command+Rを行います。リロードボタンが効果ない場合に行います。 - インターネット一時ファイル(キャッシュ)を削除する
- リロード (再読み込み)」はブラウザのリロードボタンで行います
- スーパーリロード (強制再読み込み)/」IEの場合Ctrl+F5(またはCtrl+更新ボタン)
- トップページがプロバイダやサーバで指定されたファイル名か確認する
トップページのファイル名は通常「index.htm」か「index.html」ですが、サービス提供業者で異なります。 - 「どこでも配置モードで作成していないか確認する
「どこでも・・」で作成したHTMLタグが一部のブラウザで正しく認識されないことがあります。
ホームページを復元
運悪くホームページ専用フォルダやその中のHTMLファイルを消失または間違えて書き換えた場合の対処方法をまとめました。ホームページフォルダにアクセスできる人が多いほど、予想外の事態が起こります。ホームページは「復元できることもある」ので、恐れず更新作業に取り組んでください。
ケース1 FTPサーバのデータを使って復元
パソコンのハードディスク上にあるホームページ専用フォルダが、運悪く消失、もしくは改変されたらFRPサーバからファイル転送ソフトでホームページのデータをダウンロードすると元に戻ります。クラウドサービスのようで安心です。
ファイル転送ソフトを起動し、ホストに「接続」すると、左側にローカル(パソコンのハードディスク)の横、右側にホスト(FTPサーバ)の内容が表示されます。サーバ側にあるダウンロードしたいファイルを選択した後に、ダウンロードボタン(斜め下アイコン)をクリックします
※ファイル転送設定ができていなかったら、「設定ダイアログ」も開きます
ケース2 「~.bak 」ファイルを使って復元
パソコンのハードディスク上の特定HTMLファイルを誤った改変をしたままアップロードした場合、作業前のオリジナルHTMLファイルは、ローカルにもホストにも無くなります。
ビルダーでは標準設定で、上書き保存時に以前のページ内容を 「~.bak 」ファイル(中身は htmlファイル)というに保存するようになっています。バックアップファイルが保存されていると、拡張子「 .bak 」を「 .html 」に修正するだけで元のファイルに復元できます。
※バックアップファイルを作らない設定に変更していたら、当然使えない機能です
ケース3 外部ストレージのホームページ専用フォルダのコピーから復元
外部ストレージに定期的にコピー(バックアップ)しましょう。Mac OS X 内蔵のバックアップ機能であるTime Machine に保存するようなイメージです。完全とはいきませんが、最初から作る手間は省けます。簡単ですが一番信頼性のある方法です。「転ばぬ先の杖」といったところでしょうか?